学生のとき、部活で厳しい練習があったりしました。
今思えば、いい思い出で、それをやり遂げたという自信も持っています。
しかし、最近、その考えが本当にいいのか疑問に思い始めました。
昔、NHKの「おしん」というドラマが大流行しました。
つらい生活の中、一人の女性が耐え忍ぶというストーリーだったと思います。
その後、あのドラマはアジア各国で大人気となりました。
そもそも日本をはじめとするアジア各国は、我慢すること、耐えることが
立派であり、美徳とされている傾向があると思います。
もちろん、それを成し遂げたときの達成感は、なににも変えられない素敵な瞬間ですが、
時として、「耐えること」の意味を間違えて理解してしまうことがあります。
よく、居酒屋で、サラリーマンが「残業時間自慢」や「寝てない自慢」、「不健康自慢」など、
いかに自分が大変な境遇かを話しているシーンを眼にします。
実際に、目の前の仕事が忙しかったりして、プライベートを削ってでも、
やらなければならないという責任感は、立派だと思います。
でも、それを続けた先に自分の目標やゴールがしっかりとあるのであればいいのですが、
ただ忙しいからがんばって働いているのではもったいない気がします。
生きているかぎり、必ずなにかやらなければならない困難な道が目の前に迫ってくることはあります。
そんなときは、耐え続けて自分を悲劇のヒーローにして、酔いしれるのではなく、
耐え続ける必要がなくなるように、改善する努力や、
どうしても避けられないことならば、それを楽しく感じるように考え方を変えたり、工夫をしてみるのはどうでしょう。
我慢すること、耐えることの中には、それを続ける必要がないこともきっとたくさんあるはずです。