通常、面倒な物事を早く片付けようと思うと、つい、効率的なやり方や有効な手段を考えて、
無難にやり終えてしまおうと考えがちです。
でも、時には理屈や効率を一切考えずに、その行動を反復して体で覚えることも必要だったりします。
たとえば、職人の技術や、スポーツ選手の基礎練習などもこれに近いものがあるかもしれません。
そして、今、思い出すと、子供の頃は、特にこの「質より量」でのトレーニングが多かった気がします。
漢字を覚えるときも、算数の九九を身につけるときも、繰り返し繰り返し、書いたり復唱したりして、
その文字の持つ意味や掛け算の概念をとっぱらって、まるまる暗記しました。
そして、それができた後に、初めてその漢字を使った熟語の意味を知り、掛け算の練習問題を解くことで、
概念としてすんなりと受け入れられるようになっていました。
もしかしたら人間は、この「繰り返す」という行為が、会得するのに一番の近道なのかもしれません。
もちろん、なにかを身につけるのに最低限の知識は必要ですし、
「繰り返す」ことをしている間も、頭を使いながら改善を試みるのと、
ただ手を動かすだけではまったく意味が変わります。
常に頭を使うことは大事ですが、最近は、こちらばかり(質)が優先されてしまい、
繰り返す(量)のほうが軽く見られている気がします。
こういう傾向があるから、
「継続は力なり」「日々絶え間ない努力」という言葉が大事になってくるのではないでしょうか。
はい。今回も自分自身を戒めるための言葉でした。笑
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ある陶芸の授業で「質」で評価するチームと「量」で評価するチームに分けた場合、
結果的には「量」で評価するチームのほうがいい作品が生まれたそうです。
まさに、「質より量」という結果でしょうか。
http://d.hatena.ne.jp/KZR/20080808/p1
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